話す事や聞く事は異常はないものの
文字をすらすらと読む事が出来ず、
書く事も困難だという学習障害をご存知ですか?
”
ディスレクシア”
と呼ばれており、知的能力及び一般的な理解能力等に関しては
異常がないにも関わらず、文字の読み書きに関しては
著しい困難を抱える障害で、
学習障害の一種とされています。
主に幼少期に見られる事が多く、
”ディスレクシア”以外に
失読症、難読症、識字障害、読字障害とも言われており、
1884年にルドルフ・ベルリン(Rudolf Berlin)によって
報告され命名されました。
12月10日(水)放送の「
ザ!世界仰天ニュース」では
「
子どもを守れスペシャル」として
この幼少期の”ディスレクシア”によって
壮絶な人生を送った井上智さんに
ついて紹介されます。
ディスレクシアで苦しんだ井上智さんの壮絶な人生とは
1962年生まれの52歳
大阪出身
小中学校時代に、
「とっさに文章を書こうとしても、漢字が浮かばない」
「小学校の頃は、勉強は好きだったが、テストでは答えが分かっても書けずに0点ばかり。
教師に『怠け者』とののしられた」
「読み書きできないのはものすごく恥ずかしい」と
自らが語られているように
読み書きの困難=ディスレクシアだという事を
隠しながら学生生活を送っていたそうです。
その事で中学校時代は荒れた生活を送るようにもなり、
高校もたった3ヶ月で退学してしまい、
家も飛び出す恰好でそれ以降、
飲食店や建設現場等様々な職を経験し、
何と22歳で会社を起こし社長になるも、
倒産、そして自己破産といった壮絶な経験をされたそうです。
その後、鳥取県に移住し、結婚もされており、
現在は大工職人として、工務店の経営をしています。
ディスレクシアの人の文字の見え方とは
<内側から見た自閉症>
http://members.jcom.home.ne.jp/matumoto-t/utigawajihei419.html より引用
上の画像のように、
ディスレクシアの人にはよく文字が
”
躍る、動く、かすれている、ように見えたり、
場合には、
揺らいだり、鏡文字に見えてしまう人もいるそうです。
確かにこんな風に教科書や本の文字が見えたら
理解する事はもちろん読む事も困難ですよね。
IT技術がディスレクシアを救う!?
現在も大工職人として働いている井上智さんですが、
今もディスレクシアとして、聞いた事をメモに取れない、
文章をすらすらと読めない等の
問題を抱えているそうですが、
自分なりの記号でメモを取るなどの工夫をしていたり、
最近ではiPhoneやiPadの音声アシスタント機能”Siri”を使って、
音声メモをとったり、メールやスケジュール管理・アラームなどを活用したり、
一太郎の読上げ機能でニュースを聞いたり、読書をする事が
出来ているそうです。
こうしたIT機器を使いこなす事で、
井上さんは、自ら学習する事も出来るようになり、
見事、資格試験にも合格することも出来ました。
井上智さんの場合、
43歳の時に自分自身が”ディスレクシア”であることを
初めて知り、これまでの自分が体験してきた原因について
ようやく理解する事が出来たそうです。
そんな井上智さんのこれまでのディスレクシアでの人生については
「
読めなくても、書けなくても、勉強したい~ディスレクシアのオレなりの読み書き~」の中で
詳しく書かれています。
この本も出筆についても、奥様の助けを得ながら
書かれたそうです。
数年前にハリウッドスターのトム・クルーズが
自身が”ディスレクシア”だと公表した事で
知名度が高まり、広く知られるようになりました。
日本でも人口の5~8%存在するそうで、
これまでの自分自身の学生生活を振り返ってみても
当時はディスレクシアという社会での認識もなく、
失読症、難読症、識字障害、読字障害と診断された
友人・知人はいませんでしたが、
ものすごく授業に対し、遅れをとっていたクラスメイトがいた事を
思い出し、もしかしたらと思うようになりました。
IT技術の進歩により井上智さんのように飛躍的に
学習能力を高まった方もいますが、
まだまだメールやインターネット等、
文字がコミュニケーションツールの大部分を占めているのが現状です。
”ディスレクシア”の原因や治療についての解明が
少しずつでも進歩すればと思います。
2014-12-10 00:23
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